概要
洗掘防止用アスファルトマットは、海洋構造部の捨石マウンドや消波ブロック等の基礎法先に敷設し、堤体の存在により生じる洗堀孔の斜面に、その自重とたわみ性によってたわみ込ませ洗掘孔の発達を防ぎ、また、捨石層を通過する底質の吸出を抑制する海底面被覆材です。
構造形式ごとに、現地波浪条件に応じて簡易に設計可能であるため、敷設箇所において経済的かつ効果的に構造物の洗掘防止対策に優れた工法です。
洗掘防止用アスファルトマット概要図
洗掘防⽌⽤アスファルトマット敷設完了
用途
防波堤、離岸堤、人工リーフ、岸壁、護岸等の海岸・海洋構造物の洗掘・吸出対策(捨石マウンド、ブロックの洗掘・吸出対策)
防波堤での使用例
離岸堤での使用例
人工リーフでの使用例
フェリー岸壁での使用例
直立消波護岸での使用例
緩傾斜護岸での使用例
特徴
設置後のアスファルトマット
先端部がたわみ込んでいる状況が確認できます。
設置後のアスファルトマット
地盤への追随性が確認できます。
水中から引き揚げられたアスファルトマットブロック跡はあるが突き抜けや破損はありません。
設置後のアスファルトマット海藻の植生が確認できます。
水中から引き揚げられたアスファルトマット
海藻の植生が確認できます。
特徴 7
アスファルトマットの長さ、幅は、運搬、現場条件に応じた最適な寸法で計画、製作が可能です。
構造
孔あきタイプと孔なしタイプがあります。 孔あきタイプは先端に適切な開口率を設けることで、波浪によるアスファルトマットへの揚圧力を開放し、浮き上がりを抑制する効果があり、アスファルトマット厚を減少することができます。一般的に張出し部には孔あきタイプを使用します。
孔あきタイプ
孔なしタイプ
洗掘防止用アスファルトマット模型
補強芯材強化タイプ(二重千鳥敷設)
※アスファルトマットの規格値は 国土交通省港湾局監修「港湾の施設の技術上の基準・同解説」公益社団法人日本港湾協会 平成30年5月による
評価機関からの評価
当社の洗掘防止用アスファルトマットは『一般社団法人 漁港漁場新技術研究会』より確認・評価を受けております。
一般社団法人 漁港漁場新技術研究会 評価証 第16-A-001号 洗掘防止用アスファルトマット (2017年10月に交付)
水産公共関連民間技術確認審査・評価報告書(抜粋).pdf
洗掘防止用アスファルトマットの施工フロー
アスファルトマット製作状況
アスファルトマット船積み状況
アスファルトマット海上敷設状況
アスファルトマット海上敷設状況
アスファルトマット汀線際での敷設状況
アスファルトマット陸上敷設状況
アスファルトマット敷設状況(水中)
アスファルトマット敷設完了
アスファルトマット敷設後(水中)
実験
各種水理模型実験を行い、アスファルトマットの効果確認や現地条件に最適な規格(厚さ、張出長さなど)の算定方法を確立しています。
※アスファルトマットの必要厚さ、張出し長さは構造形式、波浪条件に応じて算出できる。 一般社団法人 漁港漁場新技術研究会 『水産公共関連民間技術確認審査・評価報告書』より
アスファルトマットを使用した場合の人工リーフの安定性に関する実験(移動床)
人工リーフ断面図
アスファルトマットを使用した場合の人工リーフの安定に関する実験(動画)
アスファルトマットの厚さ算定に関する水理模型実験(固定床)
実験状況
実験状況
技術情報